会員の皆様、一般社団法人「日本美容医療リスクマネジメント協会(以下、当協会)」をご利用いただき誠にありがとうございます。
当協会は、法人第14期定時社員総会を2025年6月29日に開催し、無事に終了することができました。
ここに総会のポイントをご報告すると同時に、当協会が今後取り組もうとしている事案についてご報告いたします。
① 2024年度(法人第14期)の振り返り
当協会は2019年から一般社団法人化し、2024年度末時点での会員数(保険加入者数)は1,705件、加入医師数は2,780名で、年々増加しています。
2024年度の共済金と保険金支払い件数は合計13件で、支払い総額は弁護士費用等も含めて12,880,035円でした。
それ以外の保険金支払いを含まない苦情クレームは85件でした。
詳細については、会員の皆様に総会資料としてすでに配布しています。
事業収支は黒字決算で終了することができました。
また、新たに役員が2名推挙され、理事、監事を含めた役員は17名となりました。
② 会員規程、補償制度規程等の明文化
理事会での審議を経て、当協会の会員規程、補償制度規程等の内容を明文化し、当協会のホームページに掲載いたしました。
当協会の「美容医療・医師賠償補償制度」は美容を唯一の目的とした医療を対象としています。
ご入会いただく時に、補償制度でカバーされる医療機器、施術の範囲についてご質問をいただくことがあります。
最終的には審査会での審議による判断となりますが、大まかには規程の細則や別表に記載しましたので、ご参考にしてください。
③ 補償額1事故当たり1億円プランを開始予定
これまで当会では、1事故あたり支払限度額100万円、500万円、1,000万円、2,000万円などのプランを設定していました。
いずれのプランも、ほぼ同じ割合でご加入いただいていましたが、最近は2,000万円コースへの加入希望が増えています。
最近の当会で、注入剤による失明に対して約1,900万円の賠償額が確定する事案が発生しました。
また、国内で脂肪吸引に伴う窒息死も報告されています。
件数は少ないですが、1件あたりの損害賠償金額が高額化する傾向にあります。
これまで当会では、1事故あたり2,000万円が最高補償額でしたが、2025年12月新規申し込み分から、1事故あたり5,000万円と1億円プランを追加する予定です。
美容医療にかかわる案件で、医療過誤が認められた場合には、麻酔事故を含めて補償いたします。
麻酔を伴う美容外科系の診療を主体にしておられる先生方は、できるだけ高額の補償プランに加入されることをお勧めいたします。
(2025年08月04日配信)