美容医療ニュース

医療脱毛の「ウルフクリニック」の運営に関与していた(株)TBI(TSR企業コード:138345503、港区)が、破産手続きを弁護士に一任した。
ウルフクリニックは、男性専門の医療脱毛クリニックを東京、神奈川、愛知、大阪で展開。2022年の開業当初から、口コミと引き換えの割引などで急速に知名度をあげていた。しかし、クリニック開業の投資負担などが重く、資金繰りは新規契約の顧客からの入金で繋ぐ逼迫した状態が続いていた。こうしたなか、2023年4月に突然クリニックを休業。5月中旬頃に再開予定としていたが、営業が再開されることはなかった。この間、未施術分の返金を求める客との間で返金トラブルが相次いでいた。
顧客からの相談を受付けるアディーレ法律事務所の担当者によると、6月14日時点のクリニック利用者からの相談は900名超、平均被害額は約20万円。被害総額は、単純計算で1億8000万円にのぼる。
関係筋によると、TBIの負債総額は1億円超にとどまる見通し。ただ、TBIは医療法人ではないため、開業当初の顧客の一部を除く大半の利用者はウルフクリニック各医院と契約している。この分を加味すると、実際の債務は膨らむとみられる。
アディーレ法律事務所によると、7月上旬をめどに医院の関係者への集団訴訟に踏み切る意向だ。
なお、TBIの代表者および前代表者が役員を兼務する企業は他にも数社あり、それらの企業の動向にも注目が集まっている。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2023年6月19日号掲載「SPOT情報」を再編集)

新型コロナウイルスの無料PCR検査を巡り、東京都は2日、医療機関など11事業者が検査数を水増しするなどし、都の補助金約183億円を不正請求していたと発表した。
無料PCR検査は2021年12月〜23年5月に都内で実施され、経費の全額を都が助成した。不正請求が判明したのは22年度分で、11事業者は美容外科や医療検体の輸送会社、薬局など。所在地は都内のほか、埼玉、神奈川、大阪、和歌山の4府県。最高額は美容外科「medical(メディカル)4 men clinic(メン クリニック)」(中野区)の69億円だった。実際の検査数の8〜9倍を申請した事業者もいた。
 都は感染者数が減少傾向にある時期でも検査数が減らないなど、不正が疑われる事業者の交付を保留してきた。不正と認定した請求のうち、約17億円は交付済みだったが、都の要請で6億3000万円は返還された。都は引き続き返還を求めていく。

(2023年6月2日 東京新聞より)

尋常性ざ瘡(ニキビ)の治療におけるメトホルミンとドキシサイクリンの有効性を比較した試験結果が5月2日、「Journal of cosmetic dermatology」オンラインに掲載された。
今回の研究では、インスリン様成長因子 1 (IGF-1)レベルを低下させる働きが認められている糖尿病治療薬メトホルミンとドキシサイクリンのニキビへの有効性を中等度ニキビ患者40人(15-40歳)を対象とした2か月間の評価者盲検アドオン無作為化対照臨床試験で評価した。グループ1ではドキシサイクリン100mgのカプセルを1日1回、グループ2ではメトホルミン500mgの錠剤を1日2回服用した。評価には、Global Acne Grading System (GAGS) スコア、Investigator Global Assessment for Acne (IGA) スコア、Cardiff Acne Disability Index (CADI)、Total Acne Lesion Count (TLC)、および炎症性および非炎症性病変の数を使用した。
その結果、GAGS、IGA、CADI、およびTLCスコアと、炎症性および非炎症性病変の数は、両グループで有意に減少し、2 つのグループ間に有意差はなかった。研究者らは、今回の結果の確認にさらなる試験が必要としている。

(2023年5月9日 美容経済新聞より)

以前は一部の人に限られていた美容医療。いまでは治療方法の増加や機器の発達で施術者のすそ野が広がり、利用者が増えている。それに伴い、トラブルも増加。特に多いのが脱毛関連で、成人年齢引き下げにより2022年から親の同意なしに契約できるようになった18、19歳が被害を訴えるケースが増えている。これが美容医療市場への参入を検討する化粧品メーカーにとって追い風になるかもしれない。
東京都消費者生活総合センターに寄せられた過去5年間の美容に関する相談は、18年度が479件、19年度が542件、20年度が597件、21年度が793件、22年度が930件。この2年間で急増し、「一気に脱毛が伸びて200件分が乗っかってきている状況」(東京都消費者生活総合センター)である。

(国際商業オンライン)

「一生通い放題ってほんと?」脱毛・美容で狙われる10代、劣等感につけ込む商法も 〝通い放題〟はごく一部、予約入らず、解約できず。

脱毛エステや美容医療に関する広告が、街中やインターネット上にあふれている。特に目立つのは、10代を狙った低価格を強調するこんな宣伝だ。「19歳までのあなたに向けて新登場!Teen二重術」「全身脱毛がお得になる学割」。
 男女ともに美容意識が高いと言われる若い世代にとって、脱毛や二重整形は珍しいことでなくなってきている。加えて春は大学進学などで周囲の人間関係が変わり、施術を受けやすいタイミング。ただ、安易な契約には注意が必要だ。コンプレックスにつけ込む商法や、メリットばかり強調する派手な広告も混在して、悪質な会社から高額な請求を受けるケースもある。
 日本女子大学が2,3月に在学生を対象に美容医療やエステに関するアンケートをしたところ、1週間で30を超えるトラブル報告があった。民法改正により、成人年齢が18歳に引き下げられてから4月で1年。社会経験の乏しい若者は、トラブルをどう回避すればいいのだろうか。

▽「一生通い放題」にひかれて行ってみたら…
 日本女子大学の学生たちは、アンケートで次のような体験を記述している。
 「SNSの広告に釣られて来店したが、実際には高額なプランを進められ、断り切れず契約してしまった。解約したい場合はどうすればいいか」
 「『破格で一生通い放題』『カウンセリングだけでも大丈夫』という広告を見てお店に行ったところ、通い放題になる部位はほんの一部だった上に、追加契約も必要だったことがありました。カウンセリングだけで終わらせるつもりだったのですが、お店の押しが強く、その場で契約させられたことがありました」
 「脱毛サロンに入会する時、2週間から1カ月に1回通っていただきますと言われたが、実際には予約がいっぱいで取れず、3カ月に1回予約を取れるか取れないかといった具合であった」
 「脱毛エステを解約したくてもできなかった。解約する際、コールセンターへの電話のみと言われ、何度電話しても(日にちや時間をずらしても)つながらなかった」
 国民生活センターにも相談が多く寄せられている。2022年4月〜2023年2月に18、19歳から寄せられた相談全体のうち、脱毛エステに関するものは1076件と約13%を占め、前年度同期間の約6・6倍となった。エステサロンでの脱毛に加え、医師が行う医療脱毛に関する相談も目立つ。
 相談の中には、解約しても返金されなかったり、施術効果の説明が不十分だったりするケースがあった。昨年8月に大手の「脱毛ラボ」の運営元が破産手続きを開始しており、これと関連するとみられる「契約したサロンが倒産した」という相談も多かった。
 国民生活センターによると、トラブル防止のために重要なのは次の2点。
(1)「お試し価格」など安さや気軽さを強調する文言をうのみにしない。
(2)契約は内容や期間、支払総額をしっかり確認して納得した上で行う。
それでも被害に遭ってしまったら、早めに消費者ホットライン「188」に相談してほしいと呼びかけている。

▽業界の複雑さとリスクを知る必要性
 対応に動き出している企業もある。脱毛サロン大手の「ミュゼプラチナム」(東京)は18、19歳の高校生や高専生には、父母や祖父母の同意を求める自主ルールを設けている。ただ、こうした取り組みが業界全体に浸透しているわけではない。
 業界団体はこの状況を、どう見ているのだろうか。医師らで組織する日本美容医療協会(東京)の鈴木芳郎副理事長は、成人年齢引き下げについて「本人の意思を重視できるメリットはある」としつつ、業界の実態を若者が理解しているかどうかについては懸念を示した。
 鈴木副理事長は美容医療全般についてこう説明する。「業界には専門医でない医師がいたり、派手な広告を出す企業があったりする」。利用を考えている若者は、脱毛の方法が医療脱毛とそれ以外に分かれていることや、肌荒れなどのリスクもあることを知っておく必要がある。当面は親の同意を得るなど慎重に対応することを推奨しているという。

▽いつの間にかすり込まれる「劣等感」
 消費者問題に詳しい日本女子大学の細川幸一教授は、美容医療が近年、人気になっている背景に、若者の意識の変化があると推測している。「『親からもらった顔にメスを入れるのはよくない』という考え方から変化したのだろう」
 細川教授が指摘する「知っておくべき点」は次の通りだ。①美容医療は保険適用外のため、消費者が全額負担しなければならない②企業は広告費がかさみがちな上、医師が自由に料金を設定できるため、高額になりやすい③本来、施術を提供する「供給」側である医師が、施術内容という顧客の「需要」も事実上決めてしまうという、医療ならではの特徴がある。
 細川教授が危険視するのは「コンプレックス商法」だ。体毛の濃さなど、外見上の劣等感を刺激して施術に駆り立てる手法で、広告などによって知らないうちに「毛がはえているのはみっともない」「脱毛しなきゃ」などという意識をすり込まれがちだ。対策をしている企業もあり、例えばヤフーは2020年に、広告主に対し、露骨な表現をしないよう通知している。
 細川教授は、悪質な業者や広告に必要な規制がかかっていない点も指摘している。「厚生労働省や日本医師会(日医)が積極的に対応すべきではないか。若者の契約の問題には、上の世代の無責任さがある」

(共同通信社 47NEWSより)

「ハイフ(HIFU)」という超音波技術を使った美容施術を受けた後、顔の神経に障害が出るなどの被害が相次いでいるとして、消費者安全調査委員会(消費者事故調)は29日、施術者を法規制により医師などに限定することを求める報告書をまとめた。

 ハイフは「高密度焦点式超音波」の略称で、超音波で皮膚を傷つけずに皮下組織を加熱できる。前立腺がんの治療などに用いられるほか、美容クリニックやエステサロンでも美容目的で施術が行われている。
 事故調によると、ハイフによる事故は2015年に初めて報告されてから増加傾向にあり、22年12月までに135件あった。特にエステサロンでの事故が増えており、17年には国民生活センターが注意を呼び掛けた。
 エステ業界の主要団体はハイフ施術を禁止したが、事故調の調査によると、団体に加盟しているエステサロンは1割程度。未加盟のエステのうち約2割がハイフ施術を行っているとみられる。
 事故調は、ハイフ施術は適切に行わなければ顔の神経障害などを起こすリスクがある難しい施術だと指摘。安全上信頼性の低い機器を使い、必要な知識が不十分なまま施術を行ったことが事故の原因だとして、施術者を医師などに限定することや、輸入機器の流通監視を強化することを厚生労働相に求めた。

(2023年03月29日 共同通信より)

 顔のしわやたるみの改善を掲げ、本人の血液の成分に細胞の増殖を促す薬を混ぜて皮下注入する美容目的の再生医療が、日本美容外科学会などの診療指針で「安全性を保証できない」と警告しているにもかかわらず、約100の美容クリニックなどで実施可能となっていることが25日分かった。これらの施設が厚生労働省に届け出ていることを、同省が公開する再生医療の一覧と関連資料から共同通信が調べた。
 患者の血液から採取した多血小板血漿(PRP)に、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を混ぜて注入する手法。bFGFは注入する使い方では薬事承認されておらず、しこりや過剰な膨らみなどの合併症が起きているが、再生医療の計画の安全性を審査するはずの国認定の委員会を通っていた。クリニックの認識と共に委員会の判断の妥当性が問われそうだ。
 実施を届け出ている美容クリニックの医師は取材に「私たちの手順は安全に実施できるという実績がある」と主張している。
(2023年2月25日 共同通信より)

miraDry®は、エクリン汗腺に作用して、重度の原発性腋窩多汗症の治療に用いられるマイクロ波を利用した医療機器です。
この度、miraDry®の適用外部位への使用に起因する可能性が高いとされる死亡例の症例報告がございました(Wen S, et al. Legal Medicine 2022;58:102095)。

その報告によりますと、体臭のために会陰部、性器、肛門周囲にmiraDry®治療を受けた健康な女性が、治療後に持続的発熱、持続的疼痛、治療部位からの出血といった重篤な副作用を生じ、トキシックショック様症候群を合併したフルニエ壊疽によると考えられる急速な全身状態の悪化によって6日目に死亡したとされています(係争中案件)。miraDry®️の施術が死因に直接関わったかは現時点で定かではありません。
また、本事案ではmiraDry®️が重度の原発性腋窩多汗症治療を目的に使用されていません。しかしながら、miraDry®️の適正使用の内容について改めて確認をお願いする次第です。

miraDry®は高度管理医療機器・特定保守管理医療機器、つまり使用目的に沿って適正に使用されている状況で副作用や機能障害などの不具合が生じた場合、人の生命および健康に重大な影響を与えるおそれがあり、その適切な管理が必要とされる医療機器です。2019年8月の添付文書(第2版)において以下のような注意喚起がなされています。

【使用目的又は効果】
本品は、重度の原発性腋窩多汗症を治療するために使用する機器である。
【警告】
 原発性腋窩多汗症の診断にあたっては、最新の原発性局所多汗症診療ガイドラインに従うこと*。
 [多汗症の診断や重症度の判定、発汗部位の特定を誤ると、リスク・ベネフィットのバランスを保つこと
 が困難となる]

【禁忌・禁止】
 適用対象(患者)
 1.以下の患者には適用しないこと。
  • ペースメーカ又は他の電子機器が体内に埋め込まれている患者
   [埋込み型医用電子機器に誤作動を招き、重大事故につながる可能性がある]
  
  • 腋窩付近に金属製のインプラント等が埋め込まれている、又は刺青のある患者
   [埋め込んだ金属が発熱し熱傷をおこすことがある]

  • 治療部位に悪性腫瘍、又は皮膚悪性腫瘍がある患者
   [悪性腫瘍の活性化の懸念がある]

 使用方法
 1. 水溶性以外の潤滑剤(超音波ジェル又はIPLレーザジェル等)を使用しないこと
   [バイオチップの吸引孔に潤滑剤がつまり、皮膚が十分に吸引されずに熱傷をおこすことがある]

 2. 酸素又は麻酔を含めた可燃性ガスの周辺で本品を作動させないこと
   [マイクロ波が発火原因となり火災、熱傷の危険性がある]

 3. 腋窩以外の多汗症発症部位には使用しないこと
  [合併症である代償性発汗が生じた部位等に対する使用は、有効性及び安全性が確立されておらず、重篤な不具合、有害事象が発現するおそれがある]

(*)最新の原発性局所多汗症の診療ガイドラインは現在改訂作業中で、近々出版される予定です。

miraDry®︎を使用する際は、副作用に対して対応できる施設において、適用患者を熟慮し、有効性と副作用については十分なインフォームドコンセントを行った上で適正に使用していただくようご確認をお願い申し上げます。

原文:https://www.dermatol.or.jp/modules/important/index.php?content_id=70
(2023年1月27日 公益社団法人日本皮膚科学会HPより)

エステサロンなどで超音波の技術を使った美容施術を受けた結果、やけどやシミができるといった事故が相次いでいるとして、消費者庁の安全調査委員会が調査の中間結果を報告し、機器の使用などに関して法令による規制が必要かを検討していくことを明らかにしました。

事故が相次いでいるのは、エステティックサロンなどで行われている、肌のたるみを取ったり痩身(そうしん)効果を得たりするために「HIFU」と呼ばれる機器で超音波を照射する施術です。

去年から調査を進めている消費者庁の安全調査委員会、いわゆる消費者事故調が26日に調査の中間結果を報告しました。

それによりますと、2015年11月からことし5月末での間に110件の事故の情報が寄せられ、このうち76件はエステサロンで起きていて、
内訳は
▽やけどが45件、
▽皮膚が赤く腫れる、シミができたなどの「皮膚障害」が23件、
▽マヒが残ったといった「神経・感覚の障害」が13件などとなっています。

これまでの調査では、施術者が施術の内容や注意事項などを十分に説明しておらず、利用者がリスクを理解していないケースも多いことや、非常に強い照射能力があり、やけどなどを引き起こすおそれがある機器がエステ店で広く使われていることが分かったということです。

事故調は今後、機器の使用などに関して法令による規制が必要かどうかなどをまとめ、今年度内に再発防止への提言を示したいとしています。
(2022年7月27日 NHKより転載)

政府が6月上旬に策定する経済財政運営の指針「骨太の方針」に、医療現場でのDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速する基盤となる「全国医療情報プラットフォーム」の創設を盛り込むことが26日、分かった。医療機関や自治体が電子カルテやレセプト(診療報酬明細書)、予防接種などの情報を共有し、患者が最適な治療を受ける環境を整備したり、感染症の流行状況などを的確に把握したりする狙いがある。
医療の現場では、デジタル化の遅れによる弊害が目立っている。医療機関や薬局をオンラインでつなぐシステムが乏しいため、患者の治療経過や投薬情報などを共有できないケースが多い。自治体が行う予防接種や検診の情報も、十分活用できずにいる。

政府には、新型コロナウイルス対応をめぐる苦い教訓もある。医療機関と保健所が感染者の情報をファクスでやり取りするケースが多く、感染の全体像の把握が遅れた。

そこで、骨太方針には医療のデジタル化を強力に進めるため、首相を本部長とする「医療DX推進本部」の設置を明記。病院や薬局、自治体などをデジタル情報でつなぐプラットフォーム作りを進める。

プラットフォームは、国民の医療保険の資格履歴を一元的に管理し、医療機関が患者の保険資格を確認するための「オンライン資格確認システム」を活用する。現在は現物の健康保険証で資格確認しているケースが多いが、骨太方針では、全国の医療機関や薬局に、来年4月からオンラインシステムの導入を原則義務づける方針を明記する。

さらにプラットフォームにつなぐ電子カルテの規格を標準化し、どの医療機関でも患者の情報を共有できるようにする。

マイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」がシステムにアクセスする入り口ともなることから、医療機関が顔認証付きカードリーダーを導入するための支援も行う。
(2022年5月27日 産経新聞 より転載)