ニキビ治療にメトホルミンが有効性示す

尋常性ざ瘡(ニキビ)の治療におけるメトホルミンとドキシサイクリンの有効性を比較した試験結果が5月2日、「Journal of cosmetic dermatology」オンラインに掲載された。
今回の研究では、インスリン様成長因子 1 (IGF-1)レベルを低下させる働きが認められている糖尿病治療薬メトホルミンとドキシサイクリンのニキビへの有効性を中等度ニキビ患者40人(15-40歳)を対象とした2か月間の評価者盲検アドオン無作為化対照臨床試験で評価した。グループ1ではドキシサイクリン100mgのカプセルを1日1回、グループ2ではメトホルミン500mgの錠剤を1日2回服用した。評価には、Global Acne Grading System (GAGS) スコア、Investigator Global Assessment for Acne (IGA) スコア、Cardiff Acne Disability Index (CADI)、Total Acne Lesion Count (TLC)、および炎症性および非炎症性病変の数を使用した。
その結果、GAGS、IGA、CADI、およびTLCスコアと、炎症性および非炎症性病変の数は、両グループで有意に減少し、2 つのグループ間に有意差はなかった。研究者らは、今回の結果の確認にさらなる試験が必要としている。

(2023年5月9日 美容経済新聞より)

業界動向―美容医療トラブル多発―化粧品メーカー参入に追い風か

以前は一部の人に限られていた美容医療。いまでは治療方法の増加や機器の発達で施術者のすそ野が広がり、利用者が増えている。それに伴い、トラブルも増加。特に多いのが脱毛関連で、成人年齢引き下げにより2022年から親の同意なしに契約できるようになった18、19歳が被害を訴えるケースが増えている。これが美容医療市場への参入を検討する化粧品メーカーにとって追い風になるかもしれない。
東京都消費者生活総合センターに寄せられた過去5年間の美容に関する相談は、18年度が479件、19年度が542件、20年度が597件、21年度が793件、22年度が930件。この2年間で急増し、「一気に脱毛が伸びて200件分が乗っかってきている状況」(東京都消費者生活総合センター)である。

(国際商業オンライン)