顔の『脂肪吸引』受けた患者が死亡…出血で窒息おそれ認識しながら適切措置を怠ったか 医師を書類送検

去年4月に大阪市内の美容クリニックで脂肪吸引手術を受けた男性患者が死亡していたことがわかり、警察は担当した医師を業務上過失致死の疑いで書類送検しました。

書類送検されたのは大阪市にある美容クリニック「HAABドリームビューティークリニック大阪梅田院」に勤務する男性医師(37)です。警察によりますと、この医師は去年4月、男性患者(当時48)の顔の脂肪吸引手術を行った際、出血により窒息するおそれを認識しながら適切な措置を怠り、翌日に男性を死亡させた疑いが持たれています。

警察の調べに対して医師は容疑を否認しているということです。

(2024/02/15 TBS NEWS DIGより)
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【速報】脂肪吸引を受けた男性が翌日”窒息”で死亡 業務上過失致死容疑で男性医師を書類送検 容疑を否認「できることは病院を促すこと、これ以上してあげられることはなかった」
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大阪府警は、業務上過失致死の疑いで、東京・渋谷区に住む37歳の男性医師を書類送検しました。
医師は去年4月、大阪市内にある「HAAB DREAM BEAUTY CLINIC大阪梅田院」で、頬部の脂肪吸引を48歳の男性に実施。警察によりますと、その際医師は手術による出血で血液が湿潤してのどが狭窄し、窒息が生じるおそれがあることを知り得たのに、死亡事故を未然に防ぐ注意義務を怠り、的確な医療措置を受けるよう指示しなかった過失で、脂肪吸引の翌日に男性患者を窒息により死亡させた疑いがもたれています。
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腫れた顔写真送るなど・・・術後にやりとりしていたという
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男性は施術を受けたあと九州の自宅に戻り、医師に、腫れあがった顔写真を送るなどして、術後の異常を訴えるやりとりをしていたということですが、警察は救急要請などを行わず業務上の注意義務を怠り、的確な医療措置を受けるよう指示しなかった過失があるとみています。

 いっぽう医師は容疑を否認しているということです。取り調べに対して、「顔写真を見て医療機関の受診をすすめた。遠方にいる立場として、できることは病院に行くよう促すことで、これ以上してあげられることはなかった」などと話しているということです。
(2024/02/15 Yahoo JAPANニュースより)

美容クリニックで「やせ薬」、糖尿病治療薬の広告規制強化へ…ダイエット効果は未確認

糖尿病の治療薬がダイエット目的で使われている問題を受け、厚生労働省は、医療機関の広告規制を強化する。薬の本来の使い方ではなく、自由診療で行う場合、未承認であることなどを明示するよう求める。医療広告ガイドライン(指針)を近く改正する。

この薬は「GLP―1受容体作動薬」と呼ばれ、血糖値を下げるほか、食欲を抑える効果がある。主に糖尿病治療薬として、国から承認を受けているが、ダイエット目的での使用は、効果や安全性が確認されておらず、公的医療保険が適用されていない。

しかし、美容クリニックなどが「やせ薬」として、全額自己負担となる自由診療で投与するケースが増えており、供給不足を招いている。厚労省が美容クリニックのウェブサイトを調査したところ、やせる効果を強調するなど指針に違反する事例が2021年度は50件に上り、22年度には72件に増えた。

指針の改正案では、未承認薬を使った自由診療について、▽未承認薬であること▽入手経路▽海外での副作用情報▽重い健康被害が生じても国から医療費の支給を受けられないこと――などを医療機関のサイトで明示するよう求める。

厚労省の担当者は「本来の目的とは異なる使用は、思わぬ副作用を招く恐れがある。慎重に判断してほしい」と話している。

(2024/02/02 11:25 読売新聞オンラインより転載)