無料PCR検査で都の補助金を不正請求 11事業者で計183億円

新型コロナウイルスの無料PCR検査を巡り、東京都は2日、医療機関など11事業者が検査数を水増しするなどし、都の補助金約183億円を不正請求していたと発表した。
無料PCR検査は2021年12月〜23年5月に都内で実施され、経費の全額を都が助成した。不正請求が判明したのは22年度分で、11事業者は美容外科や医療検体の輸送会社、薬局など。所在地は都内のほか、埼玉、神奈川、大阪、和歌山の4府県。最高額は美容外科「medical(メディカル)4 men clinic(メン クリニック)」(中野区)の69億円だった。実際の検査数の8〜9倍を申請した事業者もいた。
 都は感染者数が減少傾向にある時期でも検査数が減らないなど、不正が疑われる事業者の交付を保留してきた。不正と認定した請求のうち、約17億円は交付済みだったが、都の要請で6億3000万円は返還された。都は引き続き返還を求めていく。

(2023年6月2日 東京新聞より)